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2009年11月17日 (火)

ミスター年金・長妻厚労相の苦悩をどう解決すべきか    2009/10/24

ミスター年金・長妻厚労相の苦悩をどう解決すべきか    2009/10/24 11:57 『庶民から搾り取り、大企業のために税金をつかう自民党政治から、国民生活第一の民主党政治へ、政権交代実現!』 『来る者、拒まず。去る者、追わず』   小沢一郎のモットー 『みんなで遊べる愛の広場』に飛べます。 ここは、私のBBSです。ぜひどうぞ 『寺小屋BBS』へは、こちらから、どうぞ  隣で開いてる。小沢道場を目指す。 ミスター年金・長妻厚労相の苦悩をどう解決すべきか  2010年度予算の概算要求が出て、民主党政権の心配点が幾つか見えてきた。最大の懸念は、多くの大臣が所管する組織の惰性に飲み込まれそうになっていることだ。  政権交代に至った前回総選挙で、国民が最も期待した政策の筆頭は、どの世論調査を見ても「年金と社会保障」だった。こうした中、民主党マニフェストの「7割を一人で抱えている」と言われている「ミスター年金」こと長妻昭厚生労働大臣が「苦悩」しているようだ。 足を引っ張る身内の敵  『毎日新聞』(10月18日、朝刊)の記事によると、来年度予算の概算要求締切り日の10月15日に平野博文官房長官から「マニフェスト(政権公 約)工程表の重要3項目以外は入れないでほしい。これは内閣の方針です」と電話があったという。「重要3項目」とは、子ども手当(半額)、年金記録問題対 応、雇用保険拡充を指す。これによって、「診療報酬増額」「肝炎対策」「生活保護母子加算の復活」など民主党がマニフェストで約束した項目が予算額を計上 しない「事項要求」になったという。  この記事が正しいとすると(一面トップの記事だから裏は取ってあるのだろうが)、大きな問題が二つある。  先ず、平野官房長官の言う「内閣の方針」の決定者は誰で、どのような手続きで決まったのか。鳩山首相の了承を得ているなら組織権限上はいいが、平野官房長官が何人かの閣僚と情報交換して決めたという経緯なら些か問題だ。民間会社でいうと、「社長室長」あるいは「経営企画室長」あたり(何れにしても社長に寄り沿う「経営茶坊主」)が、社長の威を借りて、社内に権力をふるうような構図だ。平野氏は、鳩山内閣の汚れ役的な役回りを引き受ける強面なのかもしれないが、彼が「官邸強化」と「官房長官の権限強化」をはき違えているようだと、内閣は前途多難だ。  また、この問題が鳩山首相の耳に入っているとしても、たとえばマニフェストにもあって、長妻厚労相が既に方針を明言した母子加算の復活のような項 目が予算化されていないことは、政治的に不適切だ。企業で言うなら、社長が、最も重要な事業部門の意見を聞かずに、経営企画室の話だけを聞いて、来年の事 業計画を決めているような状態だ。  しかも、事項要求について、藤井財務大臣は「ほとんど実現できないだろう」と語った。かつて経験した大蔵官僚時代に覚えた「断固査定」の気分なのかも知れないが、マニフェストの重要項目が多数対象に入っていて国民の関心が高い内容について、「実現できないだろう」と言い放つ政治的なセンスと状況理解力の欠如にはあきれる。  加えて、子育て応援特別手当を巡る、仙石行政刷新担当相の言動も賛成できない。  『毎日』の記事によると、「ものすごいけんまくで」、「子育て応援特別手当は公明党が始めたものだ。切らないとだめだろっ」と長妻大臣に迫ったという。  同手当は、3~5歳児に対して3万6千円を一回限り支給するもので12月に始まる予定で、既に自治体は準備に入っていた。大まかに言って、政策的には「子育て手当」の前倒し実施だ。 「子 育て手当」に十分な必要性があって、政策として望ましいものなら、この趣旨を早期に実現する性質の政策だ。臨時国会での子育て手当の法案提出が見送られ て、同手当の実施が早くても来年の6月くらいになりそうだという情勢を考えると、むしろ適切な応急措置として利用すればいい。長妻大臣の当初の判断の方が 筋が通っていて正しい。  行政刷新会議も予算削減の数字を積み上げて存在感を見せたいのかも知れないが、補正予算の執行停止に関しても、次期の予算に繰り越されることが確 実な数字が混ざるなど、官僚にいいようにあしらわれている。次には、民主党の重要政策の予算も含めて「査定して切る」がポイントになるようにけしかけられて、利用されているのではないだろうか。本来は、新規に実施が必要な予算をさっさと予算化して、それによって圧迫される既存の経費に対して深く切り込むべきではないか。余計な「担当」を作ったことを、官僚に利用されつつあるのではないか。  長妻氏は、敵対的買収で獲得した子会社に社長として送り込まれて経営を任されたような立場だが、親会社の古株役員達に意地悪をされて仕事の邪魔を されているような状態に見える。民主党として、何を実現しようとしているのかを今一度整理して徹底すべきだし、調整が必要だ。企業なら、社是や経営方針の 徹底が必要だし、社長(鳩山首相)ないし、実力オーナー(小沢幹事長)が組織を引き締める必要がある。 『忙殺』にどう対抗するか  長妻大臣が対しなければならない主な相手は、彼を「天敵」と思っているにちがいない厚労省の官僚達だ。集団的敵意のまっただ中に執務机を置く長妻氏には心から同情を禁じ得ないが、大いに苦労しているらしい様子が伝わってくる。  『毎日』の記事によると、前任者の舛添大臣に「年金以外は分からないんです。役人がいないところで、40分以上の時間を下さい」と、頭を下げて引き継ぎを頼んだという。この記事の裏取りの相手は舛添氏本人以外に考えにくく、舛添氏もこうしたやりとりをばらすとは人が悪いが、野党の政敵である舛添氏に頭を下げなければならないほど、現実に分からないことが多いということだろう。  就任1カ月でまだ成果を云々する段階ではないが、目下喫緊の課題である新型インフルエンザのワクチンが輸入されずに足りなくなるかもしれない状況を見ると、日本の製薬メーカーを優遇したい医系技官に丸め込まれたのではないかなどと心配は尽きない。ワクチン接種が遅れたことが大流行の原因となるような事態があれば、判断の責任を問われることになるだろう。厚労官僚の総意としては、大臣交替は歓迎なのだろうから、重要政策の判断は一回一回に罠に嵌らないようにという点からも注意が要る。  長妻大臣が、各部局が新任大臣に施すレクチャーを受動的に受けるのではなく、個別に担当者を呼び出すスタイルを採っているのはさすがだが、彼がいかに有能であっても、さらには副大臣、政務官が一致協力したとしても、目の届く範囲には限界があるだろう。  こうした事例を考えると、専門性を持った官僚を政治家主導で使うという触れ込みのイギリス式だけでは不十分で、ポリティカル・アポインティーが可能で大胆な人事が出来るアメリカ式を取り入れないと省庁の改革は上手く行かないだろうということが実感される。  しかし、長妻大臣の場合、現状の制約の下で何とかしなければならない。何とか実現すべきは、長妻氏を支える「味方」になるスタッフを厚労省の仕事 に対して複数投入することだ。単に「ブレーン」だけでなく、「手足」や「目」になって厚労省改革を推進する腹心の部下がチームで必要だ。長妻氏の案件処理能力、注意力を補完する部下が是非必要だ。状況を「買収企業の経営掌握のようなものだ」と考えると当然だし、まして、大臣の実質的な権限は企業の社長よりもずっと小さい。不良幹部を簡単にはクビにできないし、報酬で大きな差を付けることすら出来ない。これでどうやって言うことを聞かせられるのか、というのが民間の常識だ。  「チーム長妻」を直ちに厚労省に入れて、実質的な仕事をさせようとすると、守秘義務の問題や報酬の問題がある。一工夫しないと上手く行かないだろう。民間人を役所で使う法的手当をしようとすると「年月」単位で時間を無駄にしそうだ。  たとえば、同僚議員に一肌脱いで貰って、テーマ別に「チーム長妻」的なスタッフを厚労省の外にシンクタンク的に抱えて貰うのはどうだろうか。情報 や資料の請求は、国会議員の国政調査権を使えばいいし、大臣が命令して情報を出せばいい。厚労省の所管するテーマで一旗揚げたい議員は多数居るのではない か。  もちろん、大臣が持ち出して外で検討できる問題は全てこのチームを使って検討する。チームは物理的に一箇所にまとめた方がいいし、場合によっては、長妻大臣、副大臣、政務官が執務できる机もその場所に設けるべきだろう。情報が外に漏れる心配のない場所で打ち合わせが出来ることは重要だ。チームの人選や運営に当たっては、情報管理に気をつけたい。長妻大臣も既にお気づきのことだと思うが、官僚やマスコミの人間を簡単に信用してはならない。そして、このチームが使うお金は、民主党が使えるお金で最もきれいな資金を充てるべきだ。  厚生労働省に限らず、数人の政治家が肩書きをくっつけて乗り込んでいくだけで官庁の改革が十分出来るはずがない。行政の刷新には、強いリーダーシップと、十分なマンパワーが必要だ。考えてみると、当たり前のことだ。  長妻昭厚労大臣には、何としても逆境を乗り越えて大いに成果を上げて欲しい。年金制度の抜本改革まで辿り着く前に足許を掬われないように頑張って欲しい。声を大にして応援すると、贔屓の引き倒しになってしまうことが心配だが、応援したい。

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» 厳しくなったと評判の長妻厚生労働大臣に官僚が反発!? [IT業界で働く男が斬るWEB発信ニュース]
厚生労働省の官僚、甘えるなぁ・・長妻厚生労働相が最近、部下である厚労省の官僚に厳しくあたる場面が目立っている。 就任当初は官僚の説明を聞き、理解するのに懸命で、その慎重さから「ミスター検討中」とやゆされていたが、省内では、「野党時代に得意とした...... [続きを読む]

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